前回の「いにしえのバイヤーさんStory② ダメダメ編」に引き続き今回は「売れる”機”を学ぶ編」です。
ビジネスの面白さに目覚める
今いる部署で、良くなることを考えて行動してみようと決心して初めにしたことは直属の上司に自分をさらけ出したこと。
催事部に行きたかったから婦人服に興味を持てないことを打ち明けたのです。
上司が元催事部だったことも幸いし、「やることは催事部と同じ。予算をたてて担当してごらん」と、売り場の一部のプロデュースを任せてくれました。
レイアウトを変えてみたりポップを使ったり、接客も、担当する売り場を超えて、洋服の相性を考え提案することで売り上げが上がるだけでなく、自分の考え方も変わっていきました。
ものが売れる“機”を学ぶ
その後、百貨店オリジナル商品開発の経験を経て、3年目に、女性初の婦人服アシスタントバイヤーに就任。
国内メーカーの商品の仕入れだけでなく、NYの百貨店「メイシーズ」「サックス・フィフス・アヴェニュー」からの直輸入商品の取り扱いも担当するようになりました。
ここではマーチャンダイジング、バイイングをして取引先のメーカーに訪れたり、生地や付属品の勉強をしながらも、売り場に立ち続けたことが、とても良い経験になりました。
お客様が「欲しい」と思うことと、実際に「買う」という行動の間には、どこに違いがあるのか、延べ8000人の「エンドユーザー」と直接話せたこと、バイヤーであることで幅広い知識が必要とされていたこと、女性だからこそ販売現場に携わりやすいことから私を信頼して下さる固定客が増え、
「大切な方へのお礼の品(その時はリヤドロの置物)を一緒に選んでくれる?」
「娘の進学祝いにロレックスの腕時計を見立てて欲しい」
と売場を越えてお買い物に同行させていただく経験をさせていただきました。
お客様の潜在的なニーズを捉えてそれを付加価値としていく私のビジネススタイルの基となった大事な経験となっています。
ところで、皆さんは私たち(お客様)は何を買いに来ているか、じっくりと考えたことはありますか?
EC通販、通販、店販に携わる方ならどんなエンドユーザーをペルソナにしよう、だからこの商品がぴったりだ。と言うことはしっかりと構築されていることでしょう。
そういったマーケティングについては詳しく勉強されていたり、データ分析したりされていらっしゃる方にお任せして
”いにしえの”バイヤーさんとして私が皆さんにお伝えしたいのは
「スカートを買いに来た人に、スカートは売らない販売戦略」
です。
何を言っているの?と思われることと思います。なんせ「いにしえ」ですからね。
でも、新旧含めものを売って生活している人が忘れてはいけない 商いの真理だと私は信じています。
よく言われている「パーソナライゼーション」の基礎の基です。
そのマーケティングKNOW HOWについてはまた別の機会に書かせていただこうかと考えています。
ご興味のある方はメールやコメント欄でコメント残してくださいね!
次回は「いにしえのバイヤーさんStory④ 転職編」です。
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